第2回 『非常時 簡単に出来るメニュー』
皆さん、こんにちは。
栄養相談室からのお話です。

今回は、大震災を想定して、第2回 『非常時 簡単に出来るメニュー』についてです。
広い地域に被害が出ると、1週間程度は、救援物資が届かない可能性があります。その場合は、自宅にあるものを食べていく必要があります。食品を使う順番は、冷蔵品など傷みやすい物を先に食べ、その後、ローリングストック法(次回第3回でお話する予定)で備蓄したものを食べるようにします。
(災害時の食品の使い方)

今回は、ライフラインが止まっても、簡単に調理出来るパッククッキングのメニューを
2品紹介します。
※パッククッキング:耐熱性のポリ袋に食材を入れ、袋のまま鍋で湯煎する調理法
※耐熱性のポリ袋:高密度ポリエチレンのポリ袋 (半透明のポリ袋で湯煎が出来ると表示のある
ものがお勧めです)
今回紹介するメニュー2品は、「ご飯」と「簡単オムレツ」です。

◎準備する調理器具
カセットコンロ・カセットボンベ・さいばし・鍋(カセットコンロの大きさに合った鍋)
耐熱性のポリ袋
「ご飯」(1人前)
準備する食材:米0.5合、水 0.75合 (炊飯用のカップで計る)

作り方:1.米と水をポリ袋の中に入れる
2.空気を抜いて、口を縛る(空気が入っていると浮いてしまい、うまく加熱できません)

3.30分程度吸水させる(吸水させないと、触感の悪いご飯になります)
4.カセットコンロに水と皿を入れた鍋をのせ、1を20~30分(様子をみながら)加熱し
ます(お皿を鍋の底にいれないと、ポリ袋がくっついて、破裂することがあります)
「簡単オムレツ」(1人前)
準備する食材:卵1個、マヨネーズ(量はうずらの卵大)、塩(お好みで)、あればチーズ(お好みで)
作り方:1.卵、マヨネーズ、(塩、チーズ)をポリ袋の中に入れる。袋の上から、良く混ぜます。
2.空気を抜いて、口を縛る(空気が入っていると浮いてしまい、うまく加熱できません)
3.カセットコンロに水と皿を入れた鍋をのせ、1を加熱します。卵が固まるまで、上下を
ひっくり返します。
4.卵が固まったら、出来上がりです。
◎パッククッキングのメリットは
・一つの鍋でいろいろなものを一緒に加熱出来ます。今回もご飯とオムレツは一緒に加熱しま
した。

・今回は、2品紹介しましたが、食材を変えれば、いろいろな味を楽しむことが出来ます。
・盛り付け用のお皿がない場合は、ポリ袋のまま食べることも出来ます。
・お湯は汚れない限り、何回も使えます。(節水になります)
◎注意点
・熱湯を扱うので、やけどに注意!
・カセットコンロやガスボンベにも使用期限があります。現在、備蓄しているカセットコンロな
ど、使用期限内か確認してみて下さい。(使用期限はメーカーに問い合わせするとわかります)
・ポリ袋の空気をしっかり抜かないと、浮いてしまい、うまく加熱出来ません。
・ポリ袋が鍋底にくっつくと、穴が開くかもしれないので、出来るだけ、お皿を敷くようにしま
す。お皿がない場合は、火を止める前に、ポリ袋を取
り出します(火を止めると、ポリ袋が沈み、熱でポリ袋に穴が開きます)
質問などがありましたら、当院管理栄養士までお声かけ下さい。
次回は、第3回『食料の備蓄 ローリングストック法』 (12月上旬掲載予定)です。